歯科医師臨床研修医指導医

歯科医師臨床研修医指導医とは

平成 18 年度より、大学歯学部を卒業し歯科医師国家試験に合格したものは全員、大学病院等の研修医指導施設で 1 年間研修を積むことが、厚生労働省により義務づけられました。

その「歯医者さんに成り立てほやほや」の新米歯科医師の臨床(患者さんを実際に見て治療すること)を全面的に指導し、歯科医師としての技術はもちろん、医療に携わるものとしての人格の陶冶と育成を図る資格(厚生労働省認可資格)を有する歯科医師が「指導医」です。

 私(藤原 成樹)はこの指導医の資格を平成 18 年に修得しました。

今でも母校、大阪歯科大学の非常勤講師(平成 16 年度より)として、いくぶんなりとも大学と関わり、歯学部の学生さん達の実習指導に参加させてもらっていたこともあって、晴れて指導医になることが出来ました。

また同時に、「ふじわら歯科」も、厚生労働省のいう臨床研修医指導施設としての施設基準に合格し、認可されました。(この認可を受けるために「ふじわら歯科」は、全て最新の機械・設備に更新し、リニューアルの大改装しなければならなかったのですが…)とはいっても、私のような一介の「下町の歯医者さん」は、大きな病院と違って 1 年間に預かる研修医は… 2 名です。

わずか 2 名ではありますが、「ふじわら歯科」は毎年、研修医を受け入れることになりました。

私の息子も大阪歯科大学を卒業し、臨床研修医を経て現在では歯科医師として一人立ちしております。実習指導を通じて学生さんたちを間近に見ていると、彼ら彼女たちがとても他人には思えないのです。

これからの「歯医者さん」はますます、以前とは比べ物にならないくらい生き残っていくことが大変な「厳しい」職業になっていくことでしょう。そんな彼ら彼女たちに、僕の持っている臨床のノウハウ、患者さんを診る「こころ」、患者さんの声を真摯に聞き取る「こころの耳」を教えたいのです。初対面の患者さんと接して、その「こころ」を開いていただくことは並大抵のことではありません。でも患者さんが我々に「こころ」を開いてくださる、このために我々医療人がなにをなすべきか、なにをしてあげられるのか、を研修医に教えていきたいのです。

研修を受け入れて数年たちますが、まだまだ彼らをどのように指導してあげればいいのか試行錯誤中です。

医療に携わるものとして本当に大切なことは何かそんなことを短い研修期間ではありますが、彼らに伝えたいと思っています。

患者さんには、これから研修医のことでご迷惑を掛けることがあるかもしれません。どうか彼ら彼女たちを、あたたかい目で見守ってあげてください。

でも、大丈夫、ご安心ください。患者さんの診療に彼らは従事いたしますが、そのフォローは私「藤原 成樹」が責任を持って致します。

1 年後、彼ら研修医が、人の痛みのわかる「歯医者さん」になって「ふじわら歯科」を巣立っていきますように。

臨床研修医指導施設とは

かくして、「ふじわら歯科」は、晴れて厚生労働省より「臨床研修医指導施設」に施設認可を受けることができました。この認可を受けるには、厚生労働省のいう厳しい施設基準をクリアーしなければなしませんでした。

特に消毒・滅菌については極めて厳格なものを求められ、大学病院並みかそれ以上のものにしなければなりませんでした。それには機械や設備を揃えるだけではなく、スタッフ一人ひとりの意識改革も必要でした。もちろんそのためにシステムを作り、マニュアル作りに励んだことは言うまでもありません。

ふじわら歯科の「消毒・滅菌」についてはこちら>>

患者さんやスタッフを、レントゲンによる放射線被爆から守ることにも留意しました。

起こしてはならないことですが、医療事故を未然に防ぐため、医療事故にまで至らない「ヒヤリハット」の段階で、スタッフ全員が報告し、そのことについて話し合い、対策を立て、システム化しマニュアル化する、そういう体制作りも必要とされました。

カルテをはじめレントゲン、画像、検査結果など、その患者さんの医療個人情報はコンピューターで一元管理する必要もありました。

そのために「ふじわら歯科」は今回、診療室を 2 ヶ月かけて全面的にリニューアル改装し、かつての「アナログ」から何もかも一挙に「デジタル化」したのでした。でもやはり、一番大切なことは「ふじわら歯科」に集う全てのスタッフの「こころ」ですね。こればかりは、どんな最新の設備・機械をふんだんに取り入れてみたところで、得られるものではありません。

「ふじわら歯科」」はこのたび、その設備・機械・内装・外観の面で大きく変わりましたが、スタッフの患者さんを思うキモチ、その「こころ」は変わらずにいられているものと自負しています。